2・15『キャッチ(捕球)』
 野手がインフライトの打球、投球または送球を手またはグラブでしっかりと受け止め、かつ、それを確実につかむ行為であって、帽子、プロテクターあるいはユニフォームのポケットまたは他の部分で受け止めた場合は捕球とはならない。またボールに触れると同時、あるいはその直後に他のプレーヤーや壁と衝突したり倒れた結果、落球した場合は捕球ではない。野手が飛球に触れ、そのボールが攻撃チームのメンバーまたは審判員に当たった後に、いずれの野手がこれを捕らえても捕球とはならない。野手がボールを受け止めた後、これに続く送球動作に移ってからボールを落とした場合は、捕球と判定される。要するに、野手がボールを手にした後、ボールを確実につかみ、かつ、意識してボールを手放したことが明らかであれば、これを落とした場合でも捕球と判定される。
「原注」野手がボールを地面に触れる前に捕らえれば、正規の捕球となる。その間、ジャッグルしたり、あるいは他の野手に触れることがあっても差し支えない。ランナーは、最初の野手が飛球に触れた瞬間から塁を離れて差し支えない。野手はフェンス、手すり、ロープなど、グラウンドと観客席との境界線を越えた上空へ身体を伸ばして飛球を捕らえることは許される。また野手は手すりの頂上やファウルグラウンドにおいてある、キャンバスの上に飛び乗って飛球を捕らえることも許される。しかし野手がフェンス、手すり、ロープなどを越えた上空やスタンドへ身体を伸ばして飛球を捕らえようとすることは危険を承知で行うプレイだから、たとえ観客にその飛球を妨げられても観客の妨害行為に対してはなんら規則上の効力は発生しない。ダッグアウトの縁で飛球を捕らえようとする野手が中へ落ち込まないように中にいるプレーヤー(いずれのチームかを問わない)によって身体を支えられながら捕球した場合正規の捕球となる。
「注」キャッチャーが身に着けているマスク、プロテクターなどに触れてからはね返ったフライを地面に落とさず捕らえれば、正規の捕球となる。(ファウルチップについては、2・34参照)ただし、手またはミット以外のもの、例えばプロテクターあるいはマスクを用いて捕らえたものは正規の捕球とはならない。